秋田県南秋田郡五城目町には、元禄元年創業の福禄寿酒造という酒蔵があります。
こちらで造られる日本酒は秋田県だけではなく、東京のほうでも高い評価を受けていると聞きます。
前のエントリーで書いた五城目町の朝市と同日に、1年に1回行われる酒蔵開放が行われていたので見学してきました。
ビール工場はいくつか見学したことがありますが、酒蔵見学は今回が人生初です。
五城目町の朝市の通りに福禄寿酒造があります。
福禄寿酒造の前には「酒蔵開放」の看板。
通常の酒蔵見学は事前に申し込みが必要ですが、酒蔵開放の日は当日行ってその場で見学の申し込みが可能です。
ちなみに、目の前にはその名もズバリな「福禄寿前」というバス停。
入り口前には酒樽が積み重なっていました。
入り口で受付をして、ガイドさんとともに早速酒蔵に出発。
こちらは上酒蔵。
18世紀末に建てられた土蔵造りの酒蔵です。
ひとつのタンクで4,000リットル以上の日本酒が醸造されているそうです。
歴史がある建物の中にタンクが並んでいて新旧のコントラストがカッコいい。
見学が進んで、こちらは下酒蔵。
19世紀初期に建てられた酒蔵だそうで、規模や外壁のデザインは上酒蔵とほぼ同じとのことですが、構造がわずかに異なるそうです。
上酒蔵も下酒蔵も全国登録有形文化財に指定されています。
こちらは別の蔵。
蔵とタンクはたくさんありました。
ガイドさん曰く、最近は日本酒を発酵させる酵母の開発が進んで、発酵時に泡があまり出ない酵母で日本酒を造っているとのこと。
見学の最中に絞りたての日本酒をいただきました。
とてもフルーティーでよい香り。これは美味しい!
甑(こしき)という、大吟醸や純米大吟醸などに使うお米を蒸すときに使用する大樽。
人間が5人くらいは立って入れるくらいの大きさがあります。
この裏には、お米を蒸すときに使うと思われる仕込水が、まるで水道の蛇口からかのように湧き出していました。
酒蔵見学らしく、精米歩合のサンプルが展示されていました。
大吟醸などで使われる精米40%(右下)になると、ただでさえ小さいお米がもっと小さくなります。
お米の半分以上が使われないので、贅沢なお酒ですね。。。
特に、酒造好適米と言われるお米の中で山田錦という品種は、1俵30,000円を超えるそうです。
低温保存用の冷蔵用倉庫です。
最近は酒屋や飲食店からの要望で、製品を冷やしたまま保存しておいて欲しいという要望が多いらしく、酒蔵の中に冷蔵保存用の倉庫を設置とのこと。
たくさんの一升瓶が冷蔵用倉庫の中で出荷を待っていました。
最終工程の一升瓶にラベルを貼るライン。
今回の酒蔵見学の中で一番機械化されていた箇所です。
見学の最後には、日本酒の即売会が行われていました。
販売されていた日本酒すべてが試飲できるので、味を確認してから購入することが出来ます。
何を試飲しても美味しかったのですが、厳選して蔵解放日限定の純米酒しぼりたて生酒(1,000円)と、純米吟醸福禄寿中取り(1,500円)を購入。
即売会会場の外には無料で振舞われていた酒樽の日本酒。
ある意味飲み放題。
朝10時からは、粕汁が先着500名分振舞われていました。
寒い日の粕汁は身体が温まるので最高です。
初体験の酒蔵見学は、歴史のある建物への感動と、酒蔵で丁寧に日本酒を作られている方々の笑顔の暖かさを感じました。
酒蔵見学した後に福禄寿酒造の日本酒を飲むと、そのときの思い出でより美味しさを感じそうです。
■福禄寿酒造株式会社
・住所:秋田県南秋田郡五城目町字下タ町48番地
・TEL:018-852-4130
・FAX:018-852-4132
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